この度は、弐段への昇段をお許しいただき誠にありがとうございました。高見総師、高見最高範士に深く感謝申し上げます。
約9年前、息子2人を連れて道場見学に訪れたのがつい先日のように思われます。それから約6年かけて昇段審査を受け念願の黒帯を頂きました。
その暮れには正指導員という大役も仰せつかりました。突然のことで感無量と重責で身が引き締まる思いでした。またその間には娘も入門し、はや緑帯です。そして息子たち2人は黒帯を頂きました。有り難い限りです。
私も黒帯を頂いてから早いもので3年という月日が経っていました。この3年間、私は主に入門したての白帯の子供たちを教えて来ました。挨拶から始まり、手の握り方、立ち方、突き方、受け方、蹴り方、その名前など基本中の基本から一緒にやってきました。
お恥ずかしい話ですが、教える立場になるとこれがなかなか上手く伝えにくいもので、自分の言っていることがこれで本当にあっているのか本当に伝わっているのか自問自答しながらの日々でした。
それでも最初に教えた子供たちは黄帯に二世代目は青帯に、三世代目はオレンジ帯にと順調に成長してくれて嬉しいかぎりです。少なからず私も一緒に成長できたのではないでしょうか。子供たちと一緒に日々空手を楽しんでいるなか、
爽やかな秋晴れが心地よい日々の頃でした。本馬師範代より『一緒に昇段審査に挑戦しませんか?』と言うお誘いを受けました。お誘いを頂いてから私が躊躇するも、平松師範・廣子師範からも『師範代・指導員4人で受けるのだから大丈夫』『まだ6ヶ月あるから大丈夫』と『4人で頑張りましょう。』と激励のお言葉を頂き受けることを決断致しました。
しかし、弐段取得にむけて頑張ると決めてからも大変な稽古の日々でした。できる限り早めに道場に向かい、子供たちが来る前に『十八』の稽古、子供たちが帰ってからの『泰山』の稽古です。初段取得の稽古と大きく違うのが自分だけの稽古とはいかないところです。
子供たちの指導以外のところで自分の稽古ですから、分かっていても実際はやはり大変苦労しました。また、年齢を重ねると覚えが悪く、新しいことに挑戦するには時間が掛かります。気が付けば年末になっていてあと3ヶ月、そして、年度が変わりもう時間が無い、と焦りました。2つの型が仕上がったのも3月に入ってからです。
そして最後に『自衛術十戦』で心が折れそうでした。結局、完璧には覚えられないまま本番当日となりました。
前回の昇段審査の時とは違う緊張感のなか始まった審査会ですが、大変良かった事が2点あります。1点目は、岡鼻主席師範に最初の基本稽古の号令を掛けて頂いた点です。何度も教えていただいている森松道場生の私にとって、こんな心強く頼もしい号令は応援のように心地良かったです。2点目は南條師範と共に審査を受けられたことです。堂々とした立ち居振舞い、気合いの入った掛け声に引っ張ってもらうことで私も全力を出すことが出来ました。
とても思い出に残る昇段審査会となりました。
一緒に頑張ってくれた平松師範、廣子師範、本馬師範代、久枝師範代、石田指導員、そして応援してくれた森松道場生のみんな、本当にありがとうございました。
最後に高見空手を一緒に初めてくれた息子2人と、現在一緒に稽古してくれる娘、そして陰ながら支えてくれた理解ある元妻に感謝の気持ちを伝えたいと思います。
この度の弐段取得は、家族の支えと応援の賜物です。本当にありがとう。心から感謝を伝えたいと思います。
今後は、高見空手の有段者として恥じぬよう努力を続け、再度初心に帰って稽古して行き、良き指導者を目指したいと思います。また森松道場のみんなと一緒に空手を楽しみたいと思います。これからもよろしくお願い致します。押忍。