少し遠回りもしましたが、たくさんの方に支えられての13年、ようやくここまで辿り着くことができました。
私は幼い頃から空手に憧れていました。母は猛反対していて、いろいろな他の習い事を見学させられました。
でも、私はどれにも興味を持てませんでした。すると、母は、どうせすぐに逃げ出すだろうと、小学校入学を機に森松道場に入会させてくれました。ひとりっ子の私は、友達や先輩と一緒の稽古がとても楽しみでした。昇級審査や試合をめざして楽しく頑張りました。
ところが、中学校入学後の私は、少し道を逸れ、義務教育なのに校内へ入れてもらえない生徒になっていました。
私は、大切な行事にも参加せず、母に背を向けていました。そして、道場へも行きづらくなっていました。その頃の私は、「夢を持つ」とか「一生懸命」という言葉が嫌いでした。
平松伸彦師範、平松廣子師範は、そんな無気力な私を心配し、身勝手な私を見捨てず、居場所を作って受け入れてくださいました。
無理だと言われていた高校受験は、「何事も諦めない」という師範の教えを守って挑み、奇跡的に合格することができました。高校では素敵な友達と出会い、短大に進学することもできました。
師範は、とても喜んで褒めてくださいました。
稽古を通じて、自分の甘さや弱さを認識し、感謝の心で自分を見つめ直すことができました。
昇段審査では、自身の未熟さを思い知りました。同時に、極限まで挑戦し一生懸命に頑張る姿がこんなにも素敵なのだと改めて知ることができました。
このような素晴らしい機会を与えてくださった高見成昭総師、高見彰最高範士に心より御礼を申し上げます。
また、幼い頃より温かく厳しくご指導くださった平松伸彦師範、平松廣子師範、先輩方、そして、笑顔を絶やさず共に汗を流した森松道場の皆さんへ感謝を申し上げます。
今後は、礼儀と恩義を大切に初心を忘れることなく、諦めない心を持ち続けて精進したいと思います。
最後になりましたが、どんな時にも、私を信じ愛情を注いでくれる母に心から感謝しています。ありがとう。
押忍。
写真中央:濱岡大空初段