この度は昇段審査受審の機会を与えて頂きありがとうございました。
空手を始め十三年、初段になり四年経ちました。
黒帯を締めた四年間は高校から短大生、社会人といったように変化のある中、充実した日々を過ごすことができました。
短大は保育士を目指すため松山市にいました。このため週末には、父に宇和島から松山の送り迎えをお願いし週に一度、宇和島市の住吉道場に通うことができました。
父のお陰で空手から離れることなく続けることができているので、本当に父には感謝しています。
二年経ち無事、保育士の資格を取得し、乳児院に就職することができましたが、夜勤もあり不規則な生活の中、空手を続けられるのか不安でした。
そんな中、道場へ行くと中里師範が「よく来たね。」と温かく言ってくれることが嬉しく、仕事が終わると道場へ行くようになっていました。
社会人になってからの二年間は、中里師範と共に様々なトレーニングをした貴重な時間を過ごさせて頂きました。
最初は全くついていくことができず辛い思いばかりしていました。
それでも回数を重ねて行くにつれ、こなすことが出来始めると、また新たな課題を突き放され涙することもありました。
気付けば、このような厳しくも理路整然とした稽古の繰り返しにより身心を鍛え、継続して稽古することで、辛いときこそ気迫を出す大切さを学びました。
中里師範は「人に言うことは、自分にも言う」といた指導者であり、ともに稽古をして頂いているので「いい突きだ!蹴りだ!」と言ってもらいたい、くらいついて行ってやろうと思えるような飽きることない稽古をしてくださいます。
そのお陰で今回の昇段審査では、最後まで心が折れることなくやり終えることができました。
総師のおられる宇和島道場でお手伝いをさせて頂くようになり、そこで幼年から壮年部の道場生が年齢問わず、先生にたいし礼儀正しく挨拶をされる姿を見て、気付くのが遅いですが挨拶の大切さを知りました。
指導させて頂く機会も多くなりました、伝えることの難しさも感じるようになりました。
まずは師範の言葉を借り、伝えるようにしています。そして、少しずつ自分なりの言葉を加えることで、少しでも伝わってくれるようになったらと思います。
これは保育士になってからも役に立ち、子どもの保育に悩んだ時に、まず先輩職員の姿(子供に向き合う心構え)を見て学び、そこから自分なりの保育ができるようになってきました。
空手を続けていく中で様々な事に気付くことができ、尊敬する方にも出会え本当に良かったです。
最後になりましたが、このような機会を与えてくださった高見成昭総師、高見彰最高範士、厳しさの中にも優しさのある指導をしてくださった中里真也師範、共に稽古をしている道場生、そしていつも応援してくれる家族へ、ありがとうございました。
これからも仕事と空手を両立し練習に励んでいきたいと思います。押忍