シュートコラムです。
昨年、道場訓を考案している時期のことです。正拳コラム「火の玉オヤジの“なにくそ精神!”」の資料集めでPOP吉村さん出身の予科練を調べていた時、偶然、五省(ごせい)の存在を知りました。
五省とは、旧大日本帝国海軍の士官学校である海軍兵学校にある五つの訓戒です。
『 五 省 』
一、至誠に悖る勿かりしか
一、言行に恥づる勿かりしか
一、気力に缺くる勿かりしか
一、努力に憾み勿かりしか
一、不精に亘る勿かりしか
これは1932年、兵学校校長であった松下元少将の考案によるものですが、当時、古参の海軍軍人には「リベラリズムと柔軟性を重んじる帝国海軍の伝統になじまない」と、不快感を表明する方が多くいた一方、終戦後にはアメリカ海軍の幹部が感銘を受けて英訳文をアナポリス海軍兵学校に掲示したのだそうです。
道場訓の作成で呻吟していた私が五省の存在を知った時、そのまま高見空手の道場訓にしたいと思うくらい感動しました。しかしながら今も五省は、海上自衛隊幹部候補生学校と海上自衛隊第1術科学校が継承しているそうです。
▼海上自衛隊 第1術科学校『五省』
http://goo.gl/r6Xg3S
日々の生活や武道修行において、五省は自分の言行を戒める素晴らしい名文なので、是非、皆さまにも知って頂きたく、当コラムで紹介させていただきます。