空手道 高見空手 本部・市坪道場
神﨑 和近 参段
極真会館の黒帯を締め、あれから十四年が過ぎました。
平成二十六年一月一日、空手道 高見空手として出発し色々な事が変わりました。一年が過ぎようとし、戸惑いながらも少しずつ落ち着いてきました。
鈍い私が出来てきた位ですから、若い人達は見る間に成長して行き、少年部までが素晴らしい動きになってきました。
今年は、私個人にとっても忘れられない年になりました。
本年四月に念願であった道場を立ち上げることになり、本部直轄市坪道場(松山市内)として責任者をさせて頂くことになりました。
しかし、道場開設直前の三月に交通事故に遭い、稽古に出られないと言う状況になってしまいました。
その上、十月の終わりには父の死があり、様々なことに諦め掛けていた時に高見彰最高範士が昇段受審を進めてくださいました。
念願の自分の道場も私が行けない間、最高範士、千葉師範代、熊田先生の助けにより予定通り四月に開設と成りました。
道場の仲間の温かい励ましのお陰で、弱い私でも心が折れず昇段することが出来ました。
また、父の死に際し、神戸へ行ったり来たりの為、稽古が思うように出来ない私に何時間もつきっきりで型や移動の稽古をご指導下さった最高範士には感謝の言葉すら思いつきません。
私は極真会館時代より総務をお手伝いさせて頂いておりますから、最高範士がどれほど忙しいか一番知っているつもりです。
これからも微力ながら受けた恩義に報いるため、力の及ぶ限りの事をさせて頂きたく思います。
参段受審に際し、稽古量の少なさを補うため、時間を作り宇和島道場にも稽古に行かせて頂きました。
高見成昭総師には快く迎えて頂き、大山総裁との思い出話しから、道場を持ったばかりの私に「指導とはどうあるべきか」など貴重なお話しとご指導を頂きました。
総師、最高範士、留守の間、市坪道場をご指導頂いた千葉師範代、熊田先生、道場生の皆さんへ心より感謝申し上げます。
人の和が有ってこそ成る武の道。
一人では何も出来ません。仲間があってこそ助けてもらって出来る、それが改めて心に沁みました。
今回、昇段できた事を父にも報告し感謝申し上げます。
誠に有難うございました。 押 忍
右:神﨑和近参段